October 27, 2008
DEAD OR ALIVE
私はいわゆる「ゾンビ映画」が好きだ。
恐怖映画なら何でもいいというわけではない。
したがって、「ホラー映画」という大きな括りの中のすべての作品が好きであるということではない。
血しぶきや猟奇殺人、惨殺死体で恐怖を描写していく「スプラッター映画」は別に特別好きじゃないし、好んで見るようなこともあまりない。
私の中のゾンビちゃんは、 ≒ ファンタジーやSFに近い。
小学生の時、テレビで「エクソシスト2」を見てあの映像に衝撃を覚えた。
あの映画は正確に言うと「ゾンビ映画」とは違うが、特殊メイクのリアルさと悪霊にとり憑かれた人間の人格が豹変してしまうというストーリーに度肝を抜かれた。
エクソシストの場合、悪霊が去った後、女の子は元の人格に戻り、通常の生活に戻ることができた。
またそういったコンセプトの下にある同じような映画では、悪霊と霊媒体質の人間の人格が交互に現れたり、また共存していたりする。
そして、同様に悪霊が去れば元通りになったりする。
ということはとり憑かれた人間は死んでない。
そもそもゾンビは「アンデット」や「リビングデッド」、つまり生ける屍であり、肉体的には既に死んでいる。
最近の映画では、ゾンビ化に至る原因やプロセスも様々で、ウィルス性であったり、化学薬品であったりと、どんどん多様化している。
しかし、伝染していくという特性や、ゾンビが生存者を襲ったり、なかなか死なないというシチュエーションだけは共通しているようだ。
ゾンビさんたちも最近では、なかなか進化していて、すばしっこくなっていたり、踊ったり、笑いをとったりと、いろいろ活躍されているようだが、私としてはやっぱり正統派で出演していただきたいものだ。
やっぱりあの白目をむいた顔の怖さと、なぜかゾンビになると低くなる声のトーンはゾンビ映画にはかかせない。
意外と楽しいらしい
ゾンビが踊る
過去、死霊の踊りはこんなんだった
「世界でもっともつまらない」と言われた映画
で、「エクソシスト2」をテレビで見たすぐ後に、「死霊のはらわた」が日本に上陸したという情報をキャッチした。
今では世界的に有名になった「スパイダーマン」でお馴染みのサム・ライミ監督のデビュー作だ。
確か、今はなき中京テレビのスーパーローカル番組「5時SATマガジン」で上映告知を行っていて、おぉっ!!これは見なければっ!と、ときめいたのを思い出す。
と同時に、≪しかしまてよ、ところで一体この映画を誰と見に行けばいいんだ・・・?≫という問題も発生した。
見たいけど1人じゃ怖い・・・ しかも、だいたいオレは小学生じゃないか・・・
母親にはこんな映画見に行くなんて言えなかったし、友達を誘ってもピンとくるヤツはさっぱりいなかった。
大体、「東映まんがまつり」を見て喜んでいる子たちに、あの映画の価値観を認めてもらえるはずがなかった。
しかし、何とかうまいこと言って、クラスメートの森田君と一緒に行くことになったのだが、スカラ座に着いたとたんに宣伝用のポスターを見て恐れをなし、「東映まんがまつり」を見ると言って豊橋東映にテクテクと歩き出してしまった。
「な、なんということだ・・・ チキショー ガッデム・・・」
仕方ないので、ここまで来たら、もぉ覚悟を決めるしかないと自分に言い聞かせ、映画館の中へ入ることにした。
土曜日の昼からだったと思うが、自分を含め客が3人しかいなかった。
あまりに少なくて数えたから間違いない。
今では、後ろの座席に行けば行くほど映画が見やすくなるし、疲れ難くなることを知っているが、当時は前の方へ行けば行くほどお徳なもんだと思い込んでいた。
だから最前列。 メチャクチャ見難いが、そんなもんだと思って大きなスクリーンを見上げていた。
同時上映は、「悪魔受胎」というなんともB級な映画だった。
以前は、2本立て、3本立てというプログラムになっていたから、半日映画漬けになることが出来た。
しかし、お徳な気もするが、どうでもいいような、しょうもない映画がひっついてくるパターンも結構あった。
・・・ ・・・ 「悪魔受胎」は、その内容をほぼ覚えていない。
そしてその後、「死霊のはらわた」を見て、あまりの衝撃に完全に映画の世界にのめりこんでしまった。
恐怖というよりビックリさせられるシーンで3度椅子からお尻が浮いた。
(ちなみに続編を、期待に胸を膨らませてビデオで見たが、あまりのショウモナさにひっくり返りそうになった。)
で、帰りに森田君と合流して報告をし合った。 当たり前だが、全然話が噛みあわなかった・・・。
その後、空前のゾンビ&ホラーブーム?が到来し、悪霊や死霊と名のつくものをほぼビデオで借りては、夜な夜な見ていたため、母親にあんたはどっかおかしいんじゃないの?などと言われ、ちょっと病んでいるかのような扱いをされたが、前述したように、「13日の金曜日」などのような≪殺人≫がテーマであったり、ただ単に血が流れる姿を見たかったわけではなく、私は純粋にファンタジーを求めていたのである。
ゾンビでファンタジーも何もあったもんじゃないわと言われても、そうなんだから仕方ない。
そして、中学生になり、今度は「デモンズ」というこれまた世界各地で上映禁止となったゾンビ映画が日本にやって来た。
この時には、もう1人で映画に行くことなど厭わない年頃になってはいたが、あえてここはお友達の中川君を誘ってみた。
ラッキーだったのは、当時大流行したキョンシーブームの火付け役である「霊幻道士」が同時上映だったために、こちらをプッシュして彼を連れ出すことに成功したのだった。
心の中では≪ゴメンヨ中川ちゃ〜ん≫とヨイコの伊藤ちゃんが謝りながらも、シメシメとマサイダンスやコサックダンスをワルイコのイケナイ伊藤ちゃんが踊っていたりしたのだった。
当日は「デモンズ」が「霊幻道士」の後に上映されるように時間を調整して映画館に赴き、さて、いよいよお目当ての映画が始まった。
霊幻道士楽しかったねぇ〜、みたいな会話の後、何も知らない中川君は、ところで次のはどんな映画だい?と聞いてきたので、実はオレもよー知らんのだ、みたいな対応でとりあえず流した。
始まって15分後、あまりの恐怖に彼は椅子から2度ズレ落ちた。
「なんだぁ〜、こわいじゃないかぁ〜っ!」
私に対しての怒りをも込めた悲痛なうめき声が暗闇の映画館にコダマした。。。
そう、彼は、実のところ、とても怖がりさんだったのである。。。
完全に確信犯で、彼の反応が見たかった私はマンマとしてやったりと笑えてしょうがなかった。
あまりに怖かった中川君は、何を思ったか、
「もぉ、怖いで寝てやるっ!」
と言い出し、パタンと椅子に深く腰掛け、目を閉じてしまった。
10分後、そろそろ来るよ、ゾンビになっちゃうよ、そういうパターンなんだよ、的な解説をしてあげようと彼に話しかけた時、まさかと思ったが、本気で寝ている中川君がそこにはいた。。。
推測するに、山の中で、熊に偶然出会ってしまい、死んだフリをしていたら、そのまま寝てしまったみたい・・・な状態に近い。 ・・・のか?
ま、そんなこんなでいまだによくゾンビ映画が好きで見ていたりして、マニアックな話をしだすと止まらないし、書き足りないことはまだまだ一杯ある。
でもダラダラと長くなってしまい、そろそろこの辺りにしとかないと誰にも読んでいただけなる可能性大ということで、たいしたオチもなく、単純に『ゾンビ映画と私の思い出』みたいな中途半端な内容になってしまったことをお許し下さい。。。
トラックバックURL
この記事へのコメント
たすけてくれー
うわー
よめさんだったー
たすけてくれー
いつもながら自由なコメントありがとうございます。
>うわー
>よめさんだったー
>たすけてくれー
そればかりはどうにも助けてあげられそうにありません。。。
ご愁傷様です。。。ち〜ん。。。